ナンピンマーチンという言葉を聞いたことがありますか?これは使い方によって非常に強力な武器となりうるのですが、一歩間違えると一気に口座破綻してしまうかもしれないという非常にデリケートな手法なので、ここでは決して間違わないためのナンピンマーチンの使い方を解説していきます。
そもそもナンピンマーチンというのは、ナンピンとマーチンゲールという手法を組み合わせた造語になりますので、まずはそれぞれの特徴から説明させていただきます。
1,ナンピンとは?
ナンピンとは、相場が下落した際に追加で買い増しを行い、平均購入単価を下げる手法です。例えば、ある通貨を100円で購入した後、価格が90円に下落した際にさらに購入することで、平均購入単価を95円に下げることができます。これにより、相場が回復した際の利益を最大化することが目的です。(⇒平均購入単価について解説)
ただし、ナンピンは相場がさらに下落するリスクもあるため、資金管理と通貨選びが非常に重要です。(後ほど更に解説します)
2,マーチン(マーチンゲール)とは?
マーチンゲールは、賭け事で使われる手法の一つで、負けた際に次の賭け金を倍にして取り戻すことを目指す方法です。FXでは、損失が出た際に次の取引でポジションを倍増し、利益が出た時点で損失を回収することを目的とします。
この手法は理論上は損失を回収できるものの、資金が尽きるリスクが高いため、慎重な運用が求められます。
3,ナンピンマーチンとは?
そしてナンピンマーチンは、ナンピンとマーチンゲールを組み合わせた手法です。相場が下落した際に追加で買い増し(ナンピン)を行い、さらに次の取引でポジションを倍増(マーチンゲール)することで、損失を回収しつつ利益を最大化することを目指します。
この手法はリスクが高いとされていますが、通貨選びと資金管理を徹底することで、効果的に運用することが可能です。
4,ナンピンマーチンは危険と言われているが、通貨選びと資金管理さえしっかりしていれば非常に優れた手法である
通貨選び:南アフリカランドの活用
ナンピンマーチン手法を成功させるためには、通貨選びが非常に重要です。具体的には、新興国通貨である南アフリカランドなどが適しています。
ちなみに、新興国通貨は「リスクが高い」と言われることがよくあります。確かに、先進国通貨と比べると、国の安定性という点ではやや不利かもしれません。
しかし、株式と比べた場合には、むしろ新興国通貨の方がはるかに安全だという結論に至っています。なぜなら、企業が倒産するリスクに比べれば、国が破綻するリスクは圧倒的に低いからです。
詳しくはコチラで解説しています。⇒新興国通貨は本当に危険なのか?これが真実です!
ナンピンマーチンは価格が低水準な通貨に適している
ナンピンマーチン手法は、価格が低い水準にある通貨が適しています。なぜなら、この手法は「価格が下がったら買い増す」ことを前提としているため、価格が高い通貨だと、予想と大きく逆に動いてしまった場合にナンピンを多く繰り返す事になるので莫大な資金が必要になってしまうからです。
例えばドル/円が150円だとすると、ランドサーフィンのロジックで口座が破綻しないために必要な資金は、最低150万円となります。
一方で、価格が低い通貨であれば、必要な資金も比較的少なくて済むため、口座が破綻しないだけの資金を準備しやすくなります。
例えば南アフリカランドは1ランド7円台とすると、ランドサーフィンのロジックで口座が破綻しないために必要な資金は、最低7万円で済みます。
それでいて価格変動率(ボラティリティ)が大きい
ナンピンマーチンは、一旦価格が落ちてから戻ると利益が発生するため、価格変動率が小さいと十分な利益を得ることが難しくなります。。
その点、南アフリカランドはドル/円などの主要通貨に比べて価格変動率が大きく、値動きが活発です。
つまり元々の価格が低いので用意する軍資金も少なくて済みますし、価格変動率は大きいので利益を生みやすいという、正にナンピンマーチンに適した通貨と言えます。
ナンピンマーチンは、資金管理という土台の上にしか成り立たない。
ナンピンマーチンを実践するにあたり、資金管理を行うのは絶対です。以下でその重要性を説明していきます。
レバレッジは1倍以外考えられない!
FXと聞くと、「レバレッジをかけて大きく稼ぐ」というイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、レバレッジをかけた瞬間から、口座破綻のリスクは一気に跳ね上がります。
例えばレバレッジを2倍にした場合、破綻リスクが単純に2倍になるわけではありません。
同じ価格変動でも資産の減少率が大きくなり、証拠金維持率の低下によってロスカットの可能性が高まるため、実質的なリスクは体感で2.5〜3倍程度に膨らむと考えるべきです。
中にはレバレッジ25倍で運用している人もいるようですが、正直、それは自殺行為と言わざるを得ません。
特にナンピンマーチン手法を用いる場合、レバレッジ1倍は絶対条件と考えてください。
最初の入金額から資金管理は始まっている
すでにお伝えした通り、ナンピンマーチンを実践する際の資金管理は、最初の入金額の設定から始まっています。
「今、自分が投資しようとしている通貨はいくらなのか?」
「その通貨が仮に“0円”になるまで耐えられる資金は、いくら必要なのか?」
こうしたシミュレーションを行わずに運用を始めることは、資金管理とは呼べません。
資金の見積もりなくして、安全なナンピンマーチン運用は成り立たないのです。
勿論、それだけ買い増すかも全て計算する
勿論ですが、買い増す際の金額も、口座が破綻しないように計算していきます。(だからこそ最初の入金額を決めることが必須になってきます)
まとめ
以上のように、ナンピンマーチンにおいては、価格水準が低く、価格変動率の大きい通貨を選ぶことが重要です。
さらに、レバレッジの設定、初回の入金額、買い増しの金額といったすべての要素を適切にコントロールしてこそ、真の意味での資金管理と言えます。
私が長年愛用している自動売買ツール「ランドサーフィン」は、これらの条件をすべて満たしており、
特に南アフリカランドとの相性が抜群で、15年以上にわたり安定した利益を生み出し続けてくれています。